2025年3月16日、家族4人で二日市温泉の大丸別荘を日帰りで利用しました。
大丸別荘と聞くと、やはり2023年の衛生管理問題を思い出す人は多いと思います。名前で検索すると、今でも「おかしい」「汚い」といった不穏なキーワードがでてきます。実際、2023年には大浴場の湯の交換や衛生管理の不備、そして虚偽報告が明らかになり、旅館側もそれを認めています。
そのうえで実際に足を運んでみると、いい加減に営業を続けているような空気は感じませんでした。館内の静けさ、案内の丁寧さ、個室の使いやすさ、大浴場の雰囲気、どれも気持ちよく過ごせるものでした。ただ、料金に対する満足感や、日帰り利用ならではの時間の短さは、人によって評価が分かれそうです。
最近の宿泊者レビューも、その感覚に近いように見えます。一休・Yahoo!の合算では総合4.71、接客4.81、温泉・お風呂4.86で、清潔感や温泉、接遇を高く評価する声が目立ちます。いっぽうで、食事の好みやにおい、サービスのばらつきを挙げる声も残っています。
個室でゆっくり過ごせて、大浴場の満足度も高い老舗旅館
二日市温泉 大丸別荘であったこと、その後の動き
この宿について書くなら、ここは避けずに触れたほうがいいと思います。
2023年3月、旅館側は「大浴場の杜撰な衛生管理と虚偽報告」があったと公表しました。その後の是正計画では、大浴場を毎日23時から翌6時まで閉鎖して清掃時間を確保し、外部業者による換水清掃、残留塩素の1日5回以上の測定、水質検査の継続などを進めるとしています。2024年3月の進捗報告でも、この体制を1年間続け、検査結果はすべて適合だったと報告しています。
いまも日帰り温泉や個室付きプランは続いていて、昼の部は11:30〜16:00、夜の部は17:30〜22:00、無料駐車場は60台。立ち寄り湯も営業しています。
ここをどう受け止めるかは人それぞれです。私は今回、過去のことを知ったうえで、それでも今の大丸別荘を自分の目で見てみたいと思って行きました。
二日市温泉 大丸別荘のレビュー
日帰りで利用したプラン
今回利用したのは、日帰りBプラン(昼の部)・平安亭客室利用、温泉付きお食事プランです。
- 宿泊ホテル:二日市温泉 大丸別荘
- 日にち:2025年3月16日
- 人数:大人2人、子供2人
- 部屋タイプ:平安亭
- プラン:日帰りBプラン(昼の部)・平安亭客室利用、温泉付きお食事プラン
- 価格(税込):21,110円
利用日は2025年3月16日。人数は大人2人、子ども2人。
部屋は平安亭、料金は21,110円でした。
日帰りプランの中には、食事だけでなく宿泊用の部屋まで使えるものがありました。食事と温泉だけで終わらず、部屋でゆっくりできるのは思っていたよりありがたかったです。
到着してまず感じたこと
駐車場の入口は少しわかりにくく、最初は少し迷ってしまいました。県道31号線沿いから入る形です。
ただ、車を停めて玄関へ向かうと、外で待っていたスタッフの方がすぐに案内してくれて、その時点でほっとしました。

中へ入ると、外の空気とはかなり印象が変わります。

県道沿いなので車通りは多いのですが、館内は驚くほど静かです。
和の雰囲気でまとめられたロビーやラウンジも落ち着いていて、着いたばかりなのに気持ちがふっとゆるみました。


実際、最近のレビューを見ても、接客の丁寧さや建物の雰囲気を評価する声はかなり多いです。

歴史ある建物なのに、ちゃんと手入れされていて気持ちよく過ごせた、という感想も目立ちました。
平安亭の部屋はかなり広い

今回使った平安亭は、日帰りで使うにはもったいないと思うほど広い部屋でした。


10畳と8畳の和室があり、その奥にはリビングスペースまで付いています。

玄関も広く、子どもたちと一緒に靴を脱ぎ履きしても窮屈さはありません。長い廊下の先に部屋が続いていて、旅館の一室というより、小さな和風の家に上がらせてもらったような感覚でした。

手前の和室では子どもたちが体を動かして、奥の和室では食事、その先のリビングでは食後にひと休み、というふうに自然に使い分けられたのもよかったです。

日帰りプランでここまでゆとりのある空間を使えると、過ごしやすさがかなり違うなと感じました。
設備やアメニティはかなりしっかりしていた
日帰り利用でも、アメニティはかなり充実していました。

浴衣やタオルは家族全員分があり、1歳の子どもの分まで用意されていたのはありがたかったです。


リビングには冷蔵庫があり、2リットルの水、ちょっとしたお酒、湯のみや急須なども揃っています。宿泊並みといっていいくらいの内容でした。

冷蔵庫の中にはちょっとしたお酒が入っていて、無料で飲むことができました。

部屋付きのお風呂や洗面所まわりもきれいで、使っていて気になるところはほとんどありませんでした。
木の質感も心地よく、ただ古いものをそのまま残しているのではなく、ちゃんと手を入れながら使っていることが伝わってきます。

実際、最近の口コミを見ても、建物そのものには歴史を感じるけれど、部屋は清潔で気持ちよく過ごせた、という声が多いようでした。

トイレも和モダンなデザインでおしゃれ。

もちろん洋式もあります。

洗面所にはドライヤーや歯磨き、髭剃りなど、宿泊並みのアメニティが揃っています。


お風呂は木のぬくもりたっぷりの室内で、窓もついています。

シャンプーやボディーソープは大浴場と同じものでした。

大浴場は、やっぱりこの宿の大きな魅力

食事を終えてから、大浴場へ向かいました。

その途中で日本庭園を少し歩けるのもよかったです。

池の鯉や木々の景色がきれいで、日帰りなのにちょっと旅に来たような気分になれました。



大浴場は思っていた以上に広く、窓から入る光も気持ちのいい空間でした。

浴槽には浅い場所と深い場所があって、そのときの気分で入りやすい場所を選べます。端のほうには、肩や背中にお湯を当てられる細い打たせ湯のような場所もあり、ここがかなり気持ちよかったです。

露天風呂がないのは、やはり少し惜しいところです。
ただ、内湯だけでも広さがしっかりあり、雰囲気もよく、お湯そのものも心地よかったので、満足感は十分ありました。
実際、最近の口コミを見ても、お風呂の清潔さやお湯の気持ちよさを評価する声はかなり多いようでした。過去のことがあって少し不安を持ちながら再訪したものの、きちんと整えられていて安心した、という感想も見かけました。
食事はおいしい。でも値段を考えると、もう少し印象がほしくなる
- 会場:客室
- 料理:基山会席
- 金額:プランに含まれる
- 時間:12:00~14:00
※2025年3月時点の情報

昼食は基山会席でした。
日帰りプランの食事としてはかなりしっかりしていて、お刺身、煮物、近江牛のステーキ、たけのこの炊き込みご飯、止椀、デザートまで順番に運ばれてきます。

味付けは全体にやさしく、素材の味を大切にしている感じでした。
煮物はやわらかく、近江牛も量は多くないものの、ちゃんと満足感があります。



子どもの食事も、最初は少なめかなと思ったのですが、あとからいろいろ運ばれてきて、7歳には多いくらいでした。


1歳の子に白ごはんをサービスしていただけたのも助かりました。



ただ、ここは正直に書いておきたいです。
どれもきちんとおいしいのですが、この金額を払って日帰りで利用することを考えると、もう少し「ここに来たからこそ」という印象がほしくなりました。強く不満があるわけではないけれど、食事を振り返ったときに、いちばん記憶に残るのは料理そのものよりも、部屋の広さや大浴場の気持ちよさのほうでした。


このあたりは、他の口コミを見ていても少し感じ方が分かれるようです。
食事を高く評価している声ももちろん多いのですが、一方で、もう少し意外性やこの宿らしさがほしい、と感じた人もいるようでした。季節感や器づかいを褒める声もあるので、ここは好みによる部分も大きそうです。
大丸別荘の良かったところ
今回よかったのは、大きく3つありました。
- 接客の丁寧さ
- 館内の雰囲気
- 大浴場
まず、接客の丁寧さです。
案内や配膳の所作が落ち着いていて、老舗旅館らしい空気がありました。途中で待ち時間が長くなった場面では、こちらが思う以上にきちんとしたお詫びとフォローがあり、その点も印象に残っています。
次に、館内の雰囲気です。
建物全体に統一感があり、変に観光向けに作り込みすぎていないのがよかったです。庭園も含めて、静かな時間を過ごしやすい場所でした。
そして、大浴場です。
今回の利用でいちばん満足度が高かったのは、やはりここでした。最近の口コミでも、お風呂や清潔感のスコアはかなり高く、ここを目当てに再訪している人もいます。
大丸別荘の気になったところ
- 露天風呂がない
- 滞在時間が短い
- 価格への納得感
気になったのは、まず露天風呂がないことです。
館の雰囲気や庭の感じを考えると、どうしても外湯が欲しくなります。
それから、滞在時間の短さ。
4時間半あれば十分そうに見えますが、食事、庭園散策、入浴をすると意外とあっという間でした。卓球や輪投げまでしっかり楽しもうとすると、少し慌ただしくなります。

もうひとつは、価格に対する納得感です。
個室で食事して、大浴場に入って、老舗旅館の空気を味わう。その価値にピンとくる人には合います。反対に、純粋なお得感だけを求めると、少し高く感じるかもしれません。
他サイトのレビューでも、接客や風呂は高評価が多い一方、食事やサービスの細かなばらつき、部屋へ向かう途中のにおい、設備の古さなどを気にする声は残っています。
今の大丸別荘をどう見るか

ここがいちばん大事なところかもしれません。
過去の問題を知っている以上、何もなかったようには書けません。
不安が残る人がいるのも当然ですし、その感覚を軽く扱うべきではないと思います。
そのうえで、今回実際に使ってみた感想としては、今の現地には、雑さやごまかしのような空気は感じませんでした。
温泉まわりの安心感を強く意識した口コミも実際に増えていて、「事件のあとに行ったが改善されていた」「お風呂だけでなく部屋も清潔だった」という投稿も見られます。旅館側も衛生管理のやり方をかなり細かく外へ出していて、そこは前よりずっと見えやすくなっています。
だからといって、誰にでも気軽にすすめる書き方はしたくありません。
この宿に向いているのは、個室でゆっくり食事をして、広い大浴場に浸かって、少し背筋の伸びるような和の空気を楽しみたい人です。
逆に、日帰りでコスパ最優先、食事の強い驚きがほしい、露天風呂も欲しい、という人には別の選択肢もあると思います。
まとめ
大丸別荘は、過去の出来事まで含めて見られる宿です。
その視点を抜きにして「老舗で素敵でした」で終わらせるのは違うと思います。
でも、今の大丸別荘を日帰りで使ってみて、館内の静けさや接客の丁寧さ、大浴場の心地よさはしっかり感じました。
最近の口コミでも、接遇や温泉、清潔感を評価する声が多く、評価自体もかなり戻っています。いっぽうで、食事や細かなサービスに不満が残る人もいて、そこも含めて今のリアルだと思います。
行く前より、帰るときのほうが印象はよかったです。


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